「どうり」「どおり」「道理」「通り」の違い・使い分け

「どうり」「どおり」の事例『ドラゴンボール』 ブログ

鈴木将仁まさひとは現在、静岡市教育委員会の日本語指導員をしていますが、外国人がよく混乱する言葉の組み合わせに「道理で……と思った」と「いつも通り……」といったものがあります。日常的にはどちらも[どーり/doːɾi]と発音されることが多いため、外国人が耳で聞いただけでは区別がつきません。

しかし、これを平仮名で書き記した場合、実は日本人でも間違う人が多いのです。そこで今回は「どうり」と「どおり」の違い・使い分けについて確認しましょう。

「道理で……と思った」は「どうり」

まず「道理(どうり)」を辞典で調べます。

どう り【道理】
①物事がそうあるべきすじみち。ことわり。わけ。「春になれば花も咲く─だ」「そんな─が通るわけがない」
②人の行うべき正しい道。「─にかなった行為」

『大辞林』三省堂

どうりで【道理で】
(副)
物事の原因や理由に思いあたるふしがあるさま。そういうわけで。なるほど。「寄り道をしたのか。─遅いわけだ」「革製じゃないのか。─安いはずだ」

『大辞林』三省堂

よく間違えるのは下の「道理で…」という副詞的用法です。これを平仮名で「どおりで…」と書いてしまう間違いがよく見られます。

いちばん上の『ドラゴンボール』の引用画像、最後のコマのセリフも残念ながら間違いです。正しくは「どうりで みんなと ちょっと ちがうかなーって……」となります。

「注文通り」「もと通り」は「どおり」

では、もう一方の「通り(とおり/どおり)」についても辞典で調べます。

とおり【通り】
//中略//
⑦(上に修飾句を伴って)それと同じ状態・方法であること。そのままであること。「言われた─に実行する」「設計図の─に作る」

『大辞林』三省堂

どおり【通り】
//中略//
③そのままであること、それと同じであることの意を表す。「注文─」「もと─」

『大辞林』三省堂

引用した用法では上に「いつも」や「もと」、「命令」などの語がつくこと(「いつもどおり」、「もとどおり」、「命令どおり」)がほとんどです。

「…通り」で「同じ」とか「そのまま」といった意味を付け加えます。

「その通り」は「とおり」

ちょっとまぎらわしいのは「その通り」かもしれません。よく考えればこれも「同じ」という意味なので「そのとおり」が正しいのですが、「そのとうり」という間違いがよく見られます。

長音で「お」を使う語を覚えよう

今回取り上げた「通る(とおる)」のほかにも、「遠く(とおく)」や「氷(こおり)」など長音で「お」を使う語がいくつかあります。

子どもや外国人に紹介する句がありますので参考にしてください。

遠くの 大きな 氷の 上を 多くの 狼 十ずつ 通る♪

くの おきな こりの うえを おくの おかみ とずつ と

オオカミのイメージ画像

「なんだ簡単じゃん!」と思うかもしれませんが、意外と「おとさん(お父さん)」とか「とだんご(十団子)」とか間違う大人もいますので注意してください。

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