保護者という意味で「父兄」という言葉は使わない!

母と子のイメージ画像 ブログ

昔はよく耳にした「父兄」という言葉。「父兄会」や「父兄参観日」といったように、保護者という意味で普通に使われていました。ところが近年、「父兄」という言葉は放送禁止用語として使用が制限され、「保護者」などの言葉に置き換えられています。あらためてその理由と背景について確認しましょう。

家族の形態が変化して家に「父」や「兄」がいないケースも増えている

「父兄」という言葉が使われなくなった理由のひとつが家族形態の変化です。たとえば鈴木の母親は7人兄弟・姉妹ですが、それも今は昔。いまは一人っ子の家庭も多く、家に「兄」がいないケースが増えています。

また近年、「シングルマザー」という言葉がよく聞かれますが、離婚や未婚・非婚などを背景に「父親不在」で子どもを育てる家庭も増えています。

そういった意味で「父兄」という言葉が現代の家庭の実状に合わない、というのが「父兄」という言葉を使わない理由のひとつです。

「父兄」という言葉が男尊女卑を象徴しているのが問題

NHK放送文化研究所のウェブサイトには以下のような解説があります。

「父兄」は単純に父と兄を指すのではなく、児童や生徒の保護者の意味ですが、今では学校でも「親」「保護者」「父母」を用いています。「父兄会」についても、「保護者会」「父母会」などが用いられていますが、「保護者会」のほうがより一般的な表現になっています。文部省も文書用語として「父兄」を「保護者」としています。「男女平等」「離婚の急増」「家庭内の父親不在」など時代の流れの中で、「父兄」や「父兄会」も時代にあわない形の表現になっています。

NHK放送文化研究所ウェブサイト/『NHKことばのハンドブック』

ここに書かれている、「男女平等」の考えに反するから、というのが「父兄」という言葉を使わないもうひとつの理由です。

日本では長いあいだ、ちょう制に基づいた男尊女卑の考え方が家庭生活にも浸透していました。「今でもそうだ!」と主張する方もいるかもしれません。

イメージ画像:囲炉裏

家父長制では男系が尊重され、家長たる父親が家庭内の権力を独占していました。そして、その父に何かあれば、長兄がその役を代わりに務めるのが当たり前でした。妻や娘といった女性は男性に従うべきものとして扱われてきたのです。

ですから、学校からすれば子どもの保護者は家庭の男子である父や兄、つまり「父兄」であるという考え方が普通だったのです。

「女より男が偉いんだ!」という考えで「父兄」という言葉を使っていた人は少ないと思いますが、そういった背景がありますので「父兄」という言葉の使用は控えた方がいいと思います。

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