「巫山戯る」の読み方「ふざける」の由来は?

「巫山戯る」の漢字の由来は男女が… ブログ

ネットでときどき見かける「巫山戯る」という言葉。これは「ふざける」と読みます。意味は皆さんがよく使う、「冗談を言う」や「おどける」などですが、なぜ漢字で「巫山戯る」と書くのでしょうか?

キーボードで打った文章には漢字が多い!?

手書きで書いた文章に比べ、キーボードで打った文章には漢字が多くなる傾向があります。ちょっと意地悪な言い方をすれば、「手書きでは書けない漢字でも変換キーを叩けば出てくるから、背伸びして使っちゃった」といったところでしょうか。

最近ネットでよく目にする漢字のひとつに「杜撰」というものがあります。「ずさんな管理体制」といったときに使う「ずさん」です。また「勉強がはかどる」といったケースで「捗る」という漢字もよく見ます。

「辞は達するのみ」 でも書いたとおり、言葉は相手に伝わってこそ意味があります。背伸びして難しい漢字を使っても、相手がそれを読むことができなければ、マイナス行為になるだけです。

そういた意味で「ふざける」を「巫山戯る」と書くのはあまり適切とは言えませんが、読めないものを読めないまま放っておくのもよろしくないので、その漢字の意味と由来を確認してみましょう。

「巫山戯る」の巫山とは中国にある山のこと

まず辞書で「ふざける」という言葉の意味を確認します。

ふざける
① 冗談を言ったり、おどけたことをしたりする。
② 子供などが浮かれて騒ぎまわる。
③ 人を馬鹿にしたようなふるまいをする。
④ 男女がたわむれる。いちゃつく。〔「巫山戯る」は当て字〕

『大辞林』三省堂

意味は先ほども書きましたが、日常的によく使われるものばかりです。唯一、ちょっと特殊かな?と思われるのが④の意味でしょうか。そしてまさに、この④のところに〔「巫山戯る」は当て字〕という説明書きがあります。察するに、「ふざける」という言葉が成立したずっと後に、誰かがしゃて字を当てたのでしょう。

では「巫山戯る」という字はどこから来たのか?

同じ「巫山」という字を使った語に「ざんの雲雨」とか「ざんの夢」といったもの(故事)があります。内容はどちらも同じで、「中国、楚の懐王が夢の中で巫山の神女とちぎった」という故事を指します。このことから中国では「巫山」といえば男女がいちゃつく場所という共通したイメージができたのでしょう。

また「戯(ぎ/げ/け)」という字も「戯れる」と書いて「たわむれる」と読みますが、「男女がみだらな言動をする。いちゃつく」という意味があります。ですから「ざんたわむれる」と書けばまさに、「ふざける」の④に意味に合致しますし、発音的にも「ざんる」でピッタリです。

以上のことを踏まえますと、「ふざける」という言葉には4つほどの意味がありますが、やたらに漢字を使うことはせず、どうしても「巫山戯る」という漢字を使いたい場合は、男女がいちゃつく意味のときに使うのが適当だと思われます。

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