「次の信号を左!」と言われたとき、それが[←こっち]なのか[こっち→]なのかとっさにわからない人がいます。1秒か2秒ほど考えればわかるのですが、条件反射的にはわからない。こういった症候を俗に「左右盲」と呼ぶそうです。
「左右盲」は病気でも障がいでもない
実は鈴木将仁も、この左右盲です。
左右盲は、左利きを右利きに矯正した人が、その調教の過程で左右の判断基準(例えば「お箸は右」など)に混乱をきたし、発症することが多いともいわれています。ところが鈴木はもともと右利きですし、子どもの頃は自分が左右盲という自覚はなかったので、もしかしたら大人になってから発症したのかもしれません。
特に日常生活において困るということはありませんが、クルマの運転中にカーナビや助手席のナビ役から「右です」と言われたときに一瞬だけ迷います。また視力検査のときに、いちいち反応が遅れるので検査している人から「本当に見えてます?」と言われたこともあります。
この左右盲についてはネットやSNSでも話題となっていて、中には「右!」ではなくて「3時の方向!」と言ってほしいという意見もあるようです。ただ、鈴木の場合は「3時(9時)の方向」だと、それはそれで時間がかかる気がします。

「Right」と「Left」もあやしい……
ある文字に色を感じたりすることを共感覚といいますが、鈴木の場合、「左」は赤で、「右」は青です。そして英語の「Right / Left」という文字にもそれぞれ色を感じますが、鈴木の場合なぜか「Right」が赤で、「Left」が青です。ですから感覚的に「Right = 左」、「Left = 右」といった間違った組み合わせが染みついてしまっています。
これに元来の左右盲が重なってくるので、もうわけがわかりません。自分が野球のバッターボックスに立っている状況をイメージして、「イチローがいる方がライト」といった具合に判断するのですが3〜5秒くらいかかります。
以前、外国人に英語で道をたずねられて、一生懸命「ターンレフト、ターンレフト!」と言いながら[こっち→]を指さしていたら、その外国人に「オッケー、ライトだなww」と笑われながら感謝されたことがあります。
鈴木の場合は困ったといってもこんな笑い話程度ですが、人によってはそれで苦しんでいるケースもあるので、もし左右盲の方と出会ったら、どうぞやさしく接してあげてください。