今回は、鈴木将仁が2017年に企画・開催したスポーツ蹴鞠大会について紹介します。「スポーツ蹴鞠」とは、日本の伝統競技である蹴鞠とサッカーを融合させ、鈴木が新しく考案した誰でも気軽に楽しめるスポーツ。蹴鞠の本場・京都への視察を行い、ゼロからルールブックを作り、「花蔵杯」という大会を開催しました。
なお、この事業はふじのくに未来財団「静岡朝日テレビ 静岡のチカラ基金」の助成をいただいて運営しました。
今川といえば「蹴鞠」、静岡といえば「サッカー」
かつて静岡の地を統治していた今川氏。鈴木が運営するご当地キャラ「今川さん」も、地元の戦国大名・今川義元公がモデルとなっていますが、その今川氏が嗜んだといわれるのが「蹴鞠」です。大河ドラマでも今川家の人々が蹴鞠をしているシーンが放映されました。
しかしながら伝統文化である蹴鞠にはさまざまな「しきたり」や「決めごと」があり、なかなか素人が簡単に手を出せるものではありません。そこで、現代の静岡を代表するスポーツであるサッカーと蹴鞠を融合させ、子どもでも誰でも気軽に楽しめる「スポーツ蹴鞠」を考案しました。

「蹴鞠保存会」を訪ねて京都・白峯神宮へ
まったく新しいスポーツといっても「蹴鞠」と名乗るからには、伝統文化についても知る必要があります。そこで、日本で唯一ともいえる専門団体・蹴鞠保存会の稽古会を視察するため「今川さん」とともに、京都へ行ってきました。

京都への視察では、蹴鞠の基本的な理念や基礎的所作を教えてもらい、ここで得た情報がスポーツ蹴鞠のルール作りに役立てられました。
また、「今川さん」も蹴鞠に挑戦しました。
静岡 vs 藤枝 現代によみがえった「花蔵の乱」
1536年、今川家の家督をめぐり静岡を拠点にしていた今川義元と、藤枝を拠点としていたその兄が現在の藤枝市で「花蔵の乱」を起こします。今回の企画では、この花蔵の乱を現代によみがえらせ、静岡勢がふたたび藤枝市に攻め込み、藤枝勢がそれを迎え撃ちました。ただし、弓や槍を使っての戦いではありません。もちろん、「スポーツ蹴鞠」での戦いです。それがスポーツ蹴鞠大会「花蔵杯」です。
この企画を実現させるために「藤枝なでしこデー2017」というイベントとタイアップ。未来の女子サッカーを育成・応援するこのイベント内にて、静岡勢3チームと藤枝勢3チームが対抗戦を行いました。

さて、ここで「スポーツ蹴鞠」のルールを簡単に紹介します。
スポーツ蹴鞠のルールは、6人を1チームとして円陣を作り、キックでボールを落とさずにつないで(パスして)いき、最後にメンバーの1人が背負ったカゴにゴールさせるまでのタイムを競います。全員にボールが回った時点でカゴにゴールする権利を得ます。落としたら1からやり直し!
そうして楽しくも熾烈な対抗戦を行った結果、記念すべき第1回大会は静岡勢の勝利で幕を閉じました。

優勝した静岡チームには、藤枝市陶芸センターの前田館長が製作した優勝カップ(花蔵杯)が授与されました。
……ということで、誰でも気軽に遊べるスポーツという思いで企画された「スポーツ蹴鞠」。ぜひ皆さんもいちど体験してみてください。