今回は2018年の8月から翌3月にかけて鈴木将仁が企画して取り組んだ特殊詐欺撲滅事業について紹介します。特殊詐欺とは、いわゆる「オレオレ詐欺」や「還付金詐欺」などのこと。ふじのくに未来財団「せいしん地域のちから基金」の助成をいただいて運営した事業です。
高齢者本人の用心だけでなく、家族の協力が不可欠
オレオレ詐欺という言葉が世の中で話題となって久しいですが、特殊詐欺被害はいっこうに減ることはなく、むしろ7年連続で増加しています(2018年時点)。問題は被害者となりやすい高齢者が「私は大丈夫!」と思い込み、詐欺被害を他人事のように捉えていることです。しかし、この「大丈夫!」ほど当てにならないものはありません。

このような状況で詐欺被害を未然に防ぐには高齢者本人だけでなく、家族の協力が不可欠です。そのためには子や孫世代に特殊詐欺の実状を知ってもらうようなキャンペーンがまず必要と考えました。
そこで、子どもから大人、高齢者まで幅広い層に愛されているキャラクター「今川さん」を活用することで、本企画の目的である「子ども・孫世代」にアプローチ。家族として特殊詐欺の防止に取り組むきっかけ作りを行いました。
「今川さん」を用いたショートアニメを作成
まず行ったのは「今川さん」を用いたショートアニメの作成。「オレオレ詐欺」のアニメ2本(30秒/15秒)と、「還付金詐欺」のアニメを1本(15秒)、合計3本の動画を作りました。
オレオレ詐欺防止動画はこのウェブサイトのサイドバーにも掲載しています。
作成したこれらの動画は、静清信用金庫をはじめとした各金融機関の店舗ロビーや市役所、街角ビジョンなどで放映してもらいました。

防犯広報大使「今川さん」とともに街角で啓発活動

動画制作に並行して、「今川さん」が『静岡中央警察署防犯広報大使』として委嘱されました。委嘱状には「静岡市民の皆さんに、特殊詐欺被害防止や自転車盗被害防止などの犯罪被害防止について、積極的な呼びかけをお願いします」とあります。
そこで、静岡中央警察署、静岡中央防犯協会、地域安全推進員、静岡市生活安心安全課、静清信用金庫、常葉大の学生ボランティア等と連携し、市内各地で啓発活動を行いました。

この事業は2019年の3月でいったん終了しましたが、その後も「今川さん」と中央警察署、中央防犯協会との連携は続いています。今後も特殊詐欺や自転車盗犯等を防止するために、できることがあれば積極的に取り組んでいきたいと思います。