今回は『マンがたり SHIZUOKA』に続き、鈴木将仁が2013年3月に企画・編集したマンガ冊子『やらまんが浜松』について紹介します。この冊子は浜松市が推進する「みんなのはままつ創造プロジェクト」の一環として制作されました。発行は静岡漫画研究所です。
コンセプトは “八百万の物語”
『やらまんが浜松』は『マンがたりSHIZUOKA』を編集した翌年に制作したマンガ冊子です。コンセプトは “八百万の物語”。世の中のあらゆるものにストーリーがあったら面白いよね! ということで、このときは「浜松まつり」や「三ヶ日みかん」など、浜松にまつわるキーワードを10個選び出し、それぞれを使って10本のマンガ物語を創作しました。
この“八百万の物語” というコンセプトは『マンがたりSHIZUOKA』の紹介でも触れた「物語で街を面白く」にも通じるものです。
タイトルの『やらまんが』は、浜松の方言で「やってみよう」「やろうじゃないか」を意味する「やらまいか」と「マンガ」を組み合わせた造語です。ちなみに『マンがたり』は「マンガ」と「ものがたり」を組み合わせた、こちらも鈴木のオヤジセンスあふれる造語ですww
『やらまんが浜松』は電子ブック版が配信中
この『やらまんが浜松』も『マンがたり SHIZUOKA』と同様、静岡にゆかりある若手のクリエイターがそれぞれのマンガ制作を担当しています。ただ、『マンがたり SHIZUOKA』が古くから伝わる民話をもとにしているのに対し、『やらまんが浜松』はまったくゼロから創作した物語の集まりです。ですからちょっと制作面で苦労することもありましたが、その分、個性的なマンガ集ができたと思います。
現在、『やらまんが浜松』は電子ブック版がこちらのサイトから無料で入手できます(「EPUB版」「PDF版」「紀伊國屋 Kinoppy版」「楽天 kobo版」)。
その中から、『守れ! 浜松城』と『バイクの恋人』という2本の物語を紹介した動画があります。この動画は展示イベント用に作ったもので、音声はありませんが、ちゃんとマンガを楽しむことができるようになっています。ぜひご覧ください。