毎日暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか? 鈴木将仁が代表を務める今川さん製作委員会でも、NPOの会員の皆さんに今週、残暑見舞いをお送りしました。もう8月も終わりですから、暑中見舞いではありません。残暑見舞いです。では、暑中見舞いと残暑見舞いを出す時期はそれぞれ、いつからいつまでなのでしょう? あらためて確認してみます。
立秋までは「暑中見舞い」、立秋以降は「残暑見舞い」
まず、言葉の意味を確認します。辞書で「暑中見舞い」という語を調べてみると以下のようにあります。
しょちゅうみまい【暑中見舞(い)】
『大辞林』
夏の土用の間に、訪問したり手紙を出したりして安否をたずね励ますこと。また、その手紙や贈り物。土用見舞い。暑中伺い。〔立秋以後は「残暑見舞い」とする〕
これによると、暑中見舞いを出すのは夏の「土用の間」とあります。では「土用」とはいつのことでしょうか? 「土用の丑の日」という言葉がよく知られていますが、これも辞書で調べてみます。
ど よう【土用】
『大辞林』
①二十四節気中の立春・立夏・立秋・立冬の前の各十八日間。
②特に、夏の土用のこと。七月二〇日頃から立秋の前日までの一年中で最も暑い時期。
なるほど、「土用」とは7月20日頃から立秋の前日までらしいですね。では、「立秋」とはいつでしょうか? またまた、辞書で調べてみます。
りっ しゅう【立秋】
『大辞林』
二四節気の一。太陽の黄経が一三五度に達する時をいい、太陽暦で八月八日ごろ。この日以後の暑さを残暑という。
8月8日ごろ、とはっきりしない書き方ですが、実は年によって立秋の日付は変わります。2020年は8月7日が立秋でした。
つまり、今年でいうと、8月6日までが「暑中見舞い」の期間で、8月7日以降が「残暑見舞い」の期間ということになります。
立秋以降の方がむしろ暑かった!?
言葉本来の意味からいえば、最も暑い時期に出すのが「暑中見舞い」で、秋になってもまだまだ暑いな〜というときに出すのが「残暑見舞い」です。
ですから、それぞれに使われるあいさつの言葉も違います。
【暑中見舞い】
「本格的な暑さ」「猛暑が続く」「暑さ厳しき折」など
【残暑見舞い】
「立秋とは名ばかりの暑さ」「暦のうえでは秋とはいえ」など
ところが今年は全国的に梅雨明けが遅れ、東海地方では8月1日ごろまで梅雨が続きました。その影響もあり、本来なら最も暑いはずの「暑中見舞い」の期間よりも、「残暑見舞い」の期間の方がずっと暑い日(特に今年は記録的な暑さ)が続きました。

これではむしろ「残暑見舞い」にこそ、「猛暑が続く〜」という言葉を使いたいぐらいですね。